30歳直前で無職になる。

激務にセクハラに社内ニートに何もかもから逃げ果せた今、自分がどうなってしまったのか、どこに向かっているのか、真剣に向き合ってみます。

女でさえなければ

昨日の一件、浅い浅い睡眠の後の少しすっきりした気のする頭で思い返してみた。

 

 

まず、昨日はお風呂に入れなかった。

自分の身体が女であることを強く自覚するから、気味が悪くて服を脱げず入れなかった。

「女でさえなければ、こんなことにはならなかった」と思う機会は、昔から何度もあった。

 

初めて交際した人に力で押さえつけられ、行為を強要されることが何度もあった。

「交際していても、同意がなければ強姦」という認識がなかったために、

誰に相談することもなく、ねじ伏せられるだけだった。

 

新卒で入社した会社では、同期や上司からのセクハラを受けていた。

海外留学経験からか、ある程度のスキンシップは受け入れられる、

とでも思ったのだろうか、しつこく身体を触られていた。

さらにその上の上司に報告しても、同期は是正に成功したものの、

もう1人の方は開き直ってエスカレートしてしまった。

 

女の身体でさえなければ、こんなことはなかったか、

或いはもう少しだけ軽いものだっただろう。

 

 

そして今思えば、物の貸し出しも何だか妙だった。

初めての心療内科だったから、最初は驚きはしたものの、

先生があまりにも当たり前のように何度も繰り返すのだから、

「こういうものなんだな」と深く考えなかった。

 

最初は私の趣味に関するストーリーの映画DVDだった。

観終わって次回に診療で返却すると、あれもこれもと出されることが続いた。

そして漫画の一部の貸し出しもあった。

この漫画は、大ヒットして映画化もして内容も好きだったので、

自分で全巻買って読むと言っているにも関わらず、

何度もしつこく「貸すよ貸すよ」と言われたのを思い出した。

 

次回診療の確約と趣味の共有範囲の拡大だったのだろう。

 

 

もう一つ、これは私の自意識過剰にも思えるが、

彼氏がいるか、結婚予定はあるか、と聞かれたことがあり、

これは今思えば答えるべきではなかったかもしれない。

「これも息抜きや気分転換にもなって、自律神経の安定に繋がりますから。

情報として必要ですから。」と返された。

その言葉の通り、沈んだ気分を回復するために、

手段の提案をするために先生は私にこれを聞いているのだと思っていた。

でも今思えばあんな言葉をあの状況で医者に言い訳のように付け足されるのは、

どうも不自然に思えて仕方がない。

 

いや、やはり、これについては自意識過剰な部分は大きいか。

 

 

 

医者と患者、体調の回復に向けて同じ方向を向いていると思っていたら、

実は一方はそうではなかった、というのが裏切りに思えてしょうがない。

メンタルの回復を目指しているというのに、それを専門としている医者が、

患者との関係を崩して安定をかき乱そうとするなんて最悪だ。

 

当然、誘われた食事には絶対に行かないし、

別の通院先を次回診療の予約日までに見つけるつもりだ。

見つけてキャンセルの電話を受け付けに入れる。それで終わり。

これまで処方されていた薬も、どうもこの一件を思い出して服用する気になれない。

この薬を飲むくらいなら、別に眠れないままでいい。

 

次の病院で改めて相談してみることにする。

そもそも今の私が本当に処方薬が必要な状態であるのか。

実は通院なんて必要なく、ここまできたなら自力で回復できるのではないか。

 

 

縋る思いで駆け込んだ病院で、女であることが理由で裏切られた。

女の自分への嫌悪がどうにも強く残り、しばらくはあとを引きそうだ。